J1で14連敗中で最下位の大分は14日、進退問題で揺れていたシャムスカ監督(43)を解任したと発表した。この日、溝畑宏社長(48)原靖強化部長(42)と同監督が大分市内のホテルで会談し、結論を出した。後任は06年6月から07年10月まで広島でコーチを務めた、元日本代表監督のオシム氏の教え子でもあるオーストリア人のランコ・ポポビッチ氏(42)。15日に来日して25日のG大阪戦(万博)から指揮を執る予定だ。

 シャムスカ監督は05年9月に就任。降格危機を乗り越えて昨季はナビスコ杯を制し、リーグ戦でも過去最高の4位に導いた。4日の千葉戦の敗戦後に原強化部長が解任を示唆したが、その手腕に期待するあまり更迭が延びた。だが、12日の磐田戦で14連敗となり、今季は1勝1分け15敗。原強化部長は「来季のことも考えるにあたり、空気を代えるという結論になった。長くかかったのは信用していたから」と険しい表情で話した。同部長よるとシャムスカ監督は「大分に呼んでもらい、多くの栄光を得られたことに感謝している」と話したという。

 ポポビッチ氏はオシム氏の教え子で、クラブ側が求める「人もボールも動くサッカー」を実践できる。広島でコーチ経験があり、Jリーグも理解。「大分を救う。J2に落ちることは考えていない」と話しているという。契約は来年1月1日までだが、来季も任せる方針。指揮を執るのは25日のG大阪戦からで、18日の浦和戦(九石ド)は強化担当の松山博明氏(41)が暫定的に指揮する。