J2札幌のGK高原寿康(28)が、3試合連続完封を目指す。20日福岡戦、23日岡山戦で完封しており、27日のホーム湘南戦でも先発出場が確実。3戦連続完封はプロ7年目で初、チームでは07年10月27日のアウェー愛媛戦以来700日ぶりの記録になる。リーグ2位タイの68得点を挙げている湘南戦への発奮材料にしている。

 高原は25日、札幌・宮の沢で赤池GKコーチとセービングの練習に時間を割いた。記録について「意識はしている。できるならゼロで抑えたい」と意気込んだ。開幕後はGKで3番目の立場だったが、8月30日のアウェー草津戦から6試合連続先発。チームは4勝1分け1敗と好成績を残す。石崎監督も「タカが入ってから負けたのは1回。タカもそれだけしっかりやっている」と評価している。

 「強心臓」を見せる。守備の定位置を今季の開幕時より、1~2メートルより前に取っている。草津戦後、赤池GKコーチから指摘を受けた。DFラインの裏を取られる可能性は減り、FKでは相手にプレッシャーを与えるなどのメリットがある。「心理的なものもある。深く守ることで、駆け引きになる」。頭を越される恐怖感はあるが、積極的なポジショニングで精神的にも成長を見せた。連続完封勝利で、チームに勢いを呼び込み、自信にもつなげる。【長島一浩】