天皇杯敗退が決まった磐田が、今季限りで退団する元日本代表FW中山雅史(42)を「即席退団セレモニー」で送り出す方針であることが15日、分かった。今季のホーム最終戦の広島戦(28日)後、チーム主将の中山がグラウンドで会場にあいさつをする際、サポーターによって「お別れムード」が演出される。吉野社長は「自然に雰囲気がつくられれば、(中山も)退団について話しやすくなる」と話し、今後サポーターと話し合い詳細を決めていくことを明かした。引退ではなく、退団選手のためにセレモニーという形を取るのはきわめて異例のことだ。

 10日の退団発表直後、広島戦の前売り券は通常1週間で200枚ほどのところが、わずか2日で約300枚が売れた。この日名古屋に勝てば、準々決勝(12月12日)をヤマハで行う可能性はあったが、敗戦でリーグ戦の広島戦が今季最後で唯一のホーム戦になった。「これでゴンを見るためにまた売れていくと思う」とクラブ関係者。引退した名波氏やJ2熊本のMF藤田が移籍したときは、退団セレモニーはなかったが「ゴンの場合はそうはいかない」と同関係者。最大の功労者に敬意を表して準備する。