<ナビスコ杯:清水2-0磐田>◇6日◇1次リーグ◇B組◇アウスタ

 一転してがけっぷちに立たされた。4戦無敗で挑んだ磐田は序盤、ミドルシュートで流れを引き寄せようと連発したが、ゴールを決められない。逆に高さを利用した相手に、FKから2発食らって完封負けした。柳下正明監督(50)は「セットプレー2つでやられた。高さは仕方ない」と悔しがった。2点差での敗戦のため、予選リーグ突破には9日の最終節山形戦で勝つしか道はなくなった。

 不安要素も一気に噴出した。次節は中2日での過密日程で、故障明けのMF西の出場回避は余儀なくされる。さらに、この日2度の警告を受け退場したDFパクが出場停止。ただでさえ、DF加賀が鼻骨骨折で欠場し、MF那須が負傷した頭部をテーピングしながらの出場という手負いの状況だ。エース前田も2戦連続不発に終わり「見ての通りよくなかった」と肩を落とした。

 幸い山形戦は6戦連続負けなしが続いているホーム戦。06年以来4年ぶりの1次リーグ突破まであと1勝は変わらない。「決勝トーナメントにいくために次は大事な試合。それはみんな分かっている」と那須主将。可能性はまだ十分にある。あとは勝利をもぎ取るだけだ。【栗田成芳】