<J2:岡山1-0札幌>◇第20節◇カンスタ

 コンサドーレ札幌が後半戦初戦からいきなりつまずいた。岡山に0-1で敗れ、今季2度目、約3カ月ぶりの連敗を喫した。前半4分にミスから失点。終盤にFW中山雅史(42)を投入して打開を試みたが、得点は奪えなかった。完封負けは4月4日の岐阜戦以来15試合ぶり。19試合を消化して5勝8分け6敗で、勝ち点は23のまま。下位相手ながら勝ち点を奪えず、巻き返しに向け、課題を残す結果となった。

 ショックは大きかった。終了の瞬間、札幌の選手たちはがっくりとひざに手をやり、肩を落とした。気温30度、湿度68%のうだる暑さと、J2最少得点の岡山相手に無得点で敗戦。昨年から5戦4勝1分けと“お得意様だった”チームに、初めて足をすくわれた。

 石崎監督は「立ち上がりがあまりにも悪かった」と振り返った。前半4分、MF上里がペナルティーエリア付近で不用意にボールを奪われ、岡山MF田所にプロ初ゴールを献上した。前節横浜FC戦は、開始59秒に決定機をつくられ、石川のファウルから失点につながった。同じように開始直後の気の緩みで試合の流れを相手に譲ってしまった。

 開始15分までの失点は、今季5度目となる。これはJ2最多タイ。時間帯別の失点では後半31分以降の失点の6に次いで多い。出場停止の石川に代わりキャプテンマークをつけたGK高原は「試合前からみんなで立ち上がりは気をつけようと話していたのに」と悔やんだ。

 後半戦初戦という、巻き返しへの大事な試合を落とした。これで折り返しとなる試合は昨季に続き2連敗。石崎監督は「そんなに実力があるわけではない。失敗したところで下を向いていては何も起きない。ミスしても積極的にプレーしないと」と言う。後半は左サイドバックの高木を起点にサイドを崩し、チャンスもつくっていた。だが前半は失点からの焦りからか、全体的に消極的なプレーが増えチャンスらしいチャンスはつくれなかった。

 MF宮沢は「後半は小さいパスで崩せていた。最初からできていれば」と反省する。DF藤田は「ペナルティーエリアに入ったぐらいの位置で、もう1回ワンツーで崩すとかできていれば決定的なチャンスになっていたのかもしれない」と振り返った。次節は最下位の北九州戦。3連敗だけは避けなければならない。【永野高輔】