<天皇杯サッカー県代表決定戦:ホンダFC4-1浜松大>◇28日◇藤枝総合運動公園

 ホンダFC(JFL)が浜松大(東海大学リーグ)を4-1で下し、16年連続35度目の天皇杯出場を決めた。前半を0-0で折り返したが、後半にFW鈴木弘大(29)の2得点1アシストなど一挙4得点で、勝負を決めた。9月3日の1回戦(草薙陸・午後7時)で岐阜代表を破れば、2回戦でJ1清水と対戦する。

 最後はホンダが底力を見せた。前半は互いに譲らず0-0で折り返した。後半5分にMF柴田潤一郎(28)がFKを直接決め先制。同19分にPKから同点とされたが、例年JFLで優勝争いをする選手たちに焦りはなかった。同30分に鈴木が豪快に左足を振り抜き勝ち越すと、そこからゴールラッシュ。最後まで攻撃の手を緩めず、県代表を勝ち取った。鈴木は「今日は勝ことが目的だった。良かったです」と振り返った。

 16年連続で臨む大舞台。大久保貴広監督(36)は「やっぱり、Jリーグ勢を倒すのが1つの醍醐味(だいごみ)ですね」と話す。順当に勝ち進めば、2回戦でJ1清水と対戦する。3日の1回戦から、中1日で2回戦と超過密日程が組まれている。それでも鈴木は「それは決まっていること。そんなことを考えるより良い準備をして1戦1戦、全力でやるだけ」ときっぱり。

 現在JFLでは、3位と好調を維持。指揮官は「前半戦は出遅れたが、ここにきて選手たちも自信をつけている。チームの雰囲気も良い」と手応えを口にする。3年前にJリーグ勢3連破と快進撃を見せたホンダが、再び旋風を巻き起こす。【前田和哉】