ビッグクラブを「目力」で翻弄(ほんろう)する-。12日に首位名古屋をホームに迎える山形は、攻撃意識を前面に出し金星を奪う。9日の練習で小林伸二監督(50)は、全選手に、口酸っぱく敵ゴール方向を向いてプレーするように指示。「前を向いて動けば、相手も簡単に攻められない。ミスしてもカウンターを防げる」と説明した。

 7月のリーグ再開後、1ボランチ布陣で戦ったが、この日は2ボランチを試した。相手の強力攻撃陣を封じる狙いだが、守備陣を増やすだけでは心もとない。効果を高める作戦がある。「味方がボールを持っている時に(ほかの選手が)前を向くと、相手もそこに付かざるを得ない」(同監督)。攻撃姿勢を見せて、相手の攻撃機会を奪う。“蛇ににらまれたカエル”のごとく、名古屋が動けなくなるか注目だ。【山崎安昭】