<高円宮杯U-18プレミアリーグ・イースト:鹿島ユース2-1静岡学園>◇第15節◇5日◇静岡・蛇塚グラウンド

 静岡学園が残留を争う鹿島ユースとの直接対決に逆転負けを喫し、プリンスリーグへ自動降格となる9位に後退した。前半15分にDF川崎雅哉(3年)のゴールで先制も、相手の激しいプレスを崩しきれず、前後半に1点ずつ失った。全国高校選手権県大会のため約1カ月半中断となるが、残り3試合で1敗も許されなくなった。

 試合終了とともに静学イレブンがピッチに崩れ落ちた。後半30分過ぎから猛攻を仕掛けながら、決定機を作るには至らなかった。右サイドから再三クロスを供給したDF手塚朋克主将(3年)は「内容が良くても勝たなきゃ意味がない」。同じ勝ち点で臨んだ相手に3差をつけられ、うつむくしかなかった。

 試合開始から相手の激しいプレスに手を焼いた。それでも、前半15分に右CKをDF川崎が右足で決めて先制。同ロスタイムにはFW高原正旭(3年)が狙い澄ましたミドルを放ったが、GKにはじかれた。シュート本数は相手の6本に対し8本と上回っただけに、手塚も「チャンスで決めないと」と、前半に打った7本の精度を悔やんだ。

 それでも、下を向く必要はない。自力での残留は消えたものの、両チームとも上位2チームとの対戦を残す。静学は2位札幌ユースに前回勝っており、逆転の可能性はある。手塚は「このリーグで戦わないとレベルアップできないので、後輩に渡したい」と、11年度の発足以来プレーする、プレミアリーグという舞台へのこだわりを見せた。3次トーナメントから登場する選手権県大会も含め、負けられない秋が始まった。【石原正二郎】