<プレナスなでしこリーグ:仙台0-1日テレ>◇第11節◇28日◇ユアスタ

 仙台レディースはホームで日テレに敗れ、6試合勝ちなしとなった。前節INAC神戸戦からスタメン3人を入れ替えたが、試合終了間際にCKから失点。出口の見えない苦しい戦いが続き、なでしこジャパンMF川村優理(25)は涙が止まらなかった。

 負の連鎖は止まらなかった。5試合連続で先制しながら勝ち星のない悪い流れを断ち切るべく、千葉監督はGK斉藤、DF坂井、FW小山を今季初先発に抜てき。システムも1トップから2トップに変えたが、7日の新潟戦から4試合続けて後半30分以降の失点で勝利を逃した。指揮官は「ここまで同じような展開が続くと、呪われているんじゃないかと思う」と、うらめしそうに天を見つめた。

 耐えきれなかったショックは大きかった。序盤から好調時を思わせるコンパクトな陣形を保ち、日テレの攻撃を封鎖。前半34分にMF安本が右膝を負傷して交代するアクシデントもあったが、得意のカウンターで決定機も作った。中盤で体を張り続けた川村は「今までと違って気持ちも表に出てたのに、ロスタイムの失点で負けたのはきついです…」。どうすれば勝てるのか。反省し、修正しても結果が出ないもどかしさに、感情を抑えきれなかった。

 開幕5戦で4勝1敗とスタートダッシュに成功したが、5月以降は2分け4敗と急失速。7位のままでは、今季から導入された「スプリット制」の下位リーグに回る。千葉監督は「優勝を目指そうとやってきたが、開き直って6位以内を狙うしかない。入れば、もう1度チャンスがある」と言った。次節から埼玉、吉備国際大、伊賀と8位以下との3連戦。サポーターが掲げた「ガムシャラに前へ」の横断幕のとおり、自分と仲間を信じて戦い続けるしかない。【鹿野雄太】