古田が交通ルールをヒントに進化を図る。J2札幌MF古田寛幸(19)が6日、主将の河合竜二(32)とともに札幌福住小の入学式を訪問した。同小新1年生102人を前にリフティングを披露すると同時に、交通安全のメッセージも伝えた。横断歩道の左右確認を、ピッチでの状況確認に重ね合わせるなど、自らのプレーの質向上につなげていく構えだ。

 交通ルールまでも“教材”にした。まず「信号を守ろう」について。「早く攻めるとき、相手に時間をかけさせるときなど状況に応じた信号が大事ですね」。相手を止める「赤」、一気に攻め進む「青」、攻守の切り替え時の「黄」というように、選手がピッチで的確に判断していくことが不可欠ということだ。

 続いて「横断歩道を渡るときは左右と車の音をしっかり確認して渡ろう」について。「常に左右前後の状況、相手選手の位置を把握しておかないといけません」。ボールを受ける前の体の向きや、次のプレーのイメージを高めておくなどピッチ上の「左右確認」はサッカーにも通じる。

 昨年の入学式訪問では「がむしゃらさを思い出した」とメンタル面の意識改革につなげた。今回は子どもたちへのメッセージを自分にも置き換えてレベルアップを図る。「子どもたちにとってはこれがスタートなんですね。僕も緊張しました。初心を忘れないでやっていきたい」。どんな時間も無駄にせず23日の湘南戦勝利への糧にしていく。【永野高輔】