大きな期待に、少しの不安が入り交じった。浦和は8日、7日夜に起こった東日本大震災の余震を受け、仙台戦(29日、ユアスタ)に向けて危機感を募らせた。交通手段の確保はもちろん、選手、サポーターの安全確保の問題が最優先になりそうだ。

 ユアスタは、今回の余震による大きな被害はなかった。所有する仙台市によると、壁の亀裂が広がるなどの被害はあったが、担当者は「作業の量は多少増えるが、29日には間に合うと思う」と話した。

 さいたま市でも、震度3を計測した大きな余震。ペトロビッチ監督(45)は「仙台にいるサポーターのために、向こうでプレーをする意義はあるが、選手の安全が保証されていなければ、試合は難しい問題だ」と話した。

 残されている手段は、ホームとアウェーを入れかえる。または、未消化の試合として延期して、日時や場所を変更すること。柱谷幸一GM(50)は「今から埼玉スタジアムに変えるのは、こちらの運営が厳しい。チケットの問題もある。未消化にする方法もあると思う」。今後、橋本光夫社長(61)と相談して、実行委員会にかける方向性も示唆した。