ゴンはグアム合宿回避-。札幌の最年長FW中山雅史(44)が、明日25日から始まるグアム1次合宿には参加せず、国内でリハビリを続けることが23日、決まった。昨年9月末から両膝関節炎のためリハビリを続けており、コンディション調整に専念させるため、1次合宿を見合わせることになった。静岡県内で独自にリハビリを進め、2月12日から始まる熊本2次合宿での合流を予定している。

 最年長44歳が、マイペース調整で完全復活を目指す。札幌加入後の10、11年は別メニュー調整ながらグアムに同行した中山だが、今季はまず、じっくりリハビリに時間をかける。クラブ関係者も「リハビリは国内で続けることになりそうです」と話した。15日のファン感謝イベント参加後、札幌ドーム調整には参加せず、静岡県内の施設でトレーニングを継続。そのままグアム合宿は回避して同県内でリハビリを進め、熊本2次合宿での合流を目指す。

 熱血ゴンをチームから離し、オーバーワークを回避する。一昨年11月に両膝を手術。その影響で昨年1月の札幌ドーム調整も別メニュー調整だったが、軽いランニングの予定が、若手選手に抜かれた途端に設定ペースを忘れて激走。古辺フィジカルコーチは「ゴンさんは負けず嫌いだから、自然とペースが上がっちゃうんだよね」と困っていた。落ち着いて膝の状態を上げさせるため、クラブと中山サイドで協議。グアム合宿不参加が決まった。

 3月10日にはクラブ初となるホームでのJ1開幕戦(札幌ドーム)が待っている。相手はゴンの古巣磐田だ。「札幌のJ1復帰初戦が古巣相手とは武者震いがする」と意気込む主役が開幕に合わなくては盛り上がりも欠ける。精神的支柱の1次合宿不在はチームにとって大きな痛手だが、大事な開幕戦に間に合うよう、最善の復帰プランを選択した。

 今月2日には母校藤枝東の初蹴りに参加し、復活への意気込みを明かした。「膝の調子も含めて、普通にサッカーができればいい。(J1の)ピッチに立つためにはいろんなことが必要になってくる。自分を成長させないと」。22日には膝の痛みを抱えながら松田直樹さんの追悼試合に出場するなど、不屈の闘志は健在だ。開幕戦では44歳でのJ1最年長出場記録と08年以来4年ぶりゴンゴールを決め、古巣から白星を奪取する。