【グアム(米国)3日=永野高輔】情報統制令発令!

 札幌が、グアム、熊本の両合宿中に行うチーム情報を報じる新聞記事のファクス送信を封印する方針を固めた。昨年までは選手、スタッフの要望に応じていたが方針転換。あえて情報を絞り込み、J1を耐え抜く体づくりに専念させる。

 頭にたたき込むのはサッカーに必要な最低限の知識で十分だ。クラブ広報は「今季はこのままファクス送信はやらない方向です」と明かした。この日で合宿10日目。合宿序盤は様子を見ていたが、チーム内でも外部情報を増やすより今は調整に集中させた方がいいとの意見が多く、方針を貫徹。開幕5週間となり、予定通り統制令発令となった。

 これまではホテルの食事会場に、チーム記事のファクスが置かれており、自由に閲覧できた。だが今季は石崎体制初のJ1挑戦。それなりの覚悟が必要だ。MF高木純平(29)は「僕はパソコンさえ持ってこなかった。遊びで来てるんじゃない。集中できていい」と歓迎した。

 10日のうち9日間が2部練習と厳しいメニュー。ネットでニュースを確認することも可能だが、DF櫛引一紀(18)も「疲れでそれどころではない。部屋では休むことが最優先」と険しい表情を浮かべた。体も情報も徹底的に絞り込み、心身ともにJ1バージョンに進化させる。