仙台が誇る鉄壁ダブルボランチが、“五輪コンビ”を封じて開幕4連勝に導く。今日31日はアウェーC大阪戦。ここまでリーグ3戦不動のDF角田誠(28)とMF富田晋伍(25)のボランチ2人が、同じポイントを勝負どころに挙げた。「縦への意識が高い。あそこから前の3人にボールが入るとスピードが上がるし、気をつけないと」(角田)「あそこに前を向かれて自由にやられたら厄介」(富田)。口をそろえた「あそこ」とは、C大阪のダブルボランチ、Uー23日本代表でもコンビを組む扇原と山口だ。前線への縦パス供給源を抑え、清武、キム・ボギョンらとの分断を狙う。

 同じポジションとして、若く、攻撃センスにあふれる2人は一目置く存在。角田が「扇原とかは五輪代表を見ていてもいいパスを出している」と言えば、富田も「前に上がって点を取っているし、危険」と警戒する。とはいえ、こちらは昨季リーグ最少失点のチームを支えた鉄板コンビの意地がある。強靱(きょうじん)なフィジカルを誇る仙台の闘将角田とボール奪取に優れた職人富田。角田は「向こうが若手のエリートとかそういう意識はないけど、単純に負けたくない」と対抗心を隠さなかった。

 過去、キンチョウスタジアムでの試合は3戦2分け1敗と勝ったことがない。富田は「ボランチのところで引っかけることができれば、こっちのチャンスになる」と活路を見いだす。守備の仙台、攻撃のC大阪。両チームのイメージをそのまま反映したボランチの攻防で、負けるわけにはいかない。【亀山泰宏】