J2山形奥野僚右監督(43)が18日、厳しい言葉を交えつつ、残り4戦での逆転昇格を誓った。まずスコアレスドローに終わった前節岐阜戦(14日)を振り返って「相手陣内に入ってから横や後ろへのボールが多かった。もう少し大胆に、思い切りよく崩しにいってもよかった。カウンターが得意な相手に対して(ボールを奪われて)ピンチを迎えたくない気持ちもわかるんだけどね」と評価。珍しくネガティブな発言を連発した。

 それもそのはず。チームは目下7戦勝ちなし。鳥取、草津、熊本、岐阜など勝ち点3を勘定していた下位クラブから白星を奪えていない状況が続く。「選手の表情が暗い?

 まあ、こういう時期に能天気な顔をして能天気なコメントをするのは似つかわしくないもんね」とチクリ。普段は多くを語らない指揮官が、辛辣(しんらつ)な言葉を並べ立てた。

 それでも最後は“らしさ”をのぞかせた。リーグは現在、14位熊本までが昇格の可能性を残す大混戦。「7試合も勝てないなんて思わなかった。でもまだ十分J1を狙える位置にいる。春先からの積み重ね。この前(岐阜戦)の勝ち点1を生かすも殺すも残り4試合に懸かっている」。報道陣にはそう言い残し、いつも通り笑顔でファンサービスに精を出していた。【湯浅知彦】