清水は8日、静岡産大と練習試合を行い4-0で快勝した。試合後、ドイツ1部のデュッセルドルフに完全移籍が決まっているFW大前元紀(22)が、駆けつけたサポーター約1000人の前であいさつ。「良いときも悪いときも常に支えてもらいました。いつか日本に帰ってくるときは、このチームに戻り、何かを成し遂げたいと強く思っています。5年間、短い間でしたけど、ありがとうございました」。時折声を詰まらせながら感謝の気持ちを述べた。その後も全員とハイタッチを交わすなど、サポーターとの別れを惜しんだ。

 大前は天皇杯終了まではチームに同行する。今季最後のタイトルを懸けた同杯は、15日にC大阪と対戦。「このチームで天皇杯を優勝してドイツに行きたい気持ちは強い。最後だし、とにかくタイトルを取ることだけしか考えていない」。清水のエースとして、力強い言葉を並べた。【前田和哉】