清水の13年シーズンが26日に始動し、ヤングエスパルスの象徴ともいえるMF河井陽介(23)は、受け継ぐ背番号の重みをしっかりと受け止めた。悲願のリーグ制覇に向けスタートを切ったチームの伝統の背番号「10」を託された河井は「10番といえば、試合も作れて点も取れるイメージ。苦しい時こそ頼れる選手になっていきたい」と誓った。

 ユニホーム姿で出席した前日25日の新体制発表では「責任感や不安をモチベーションに背番号10を自分の持ち味を出したものにしたい」と、今季の目標も口にした。この日は、昨季最終節に負った左足第5中足骨骨折の影響で別メニュー調整となったが、笑顔でグラウンドをウオーキング。時折、ランニングも行うなど見学に訪れたサポーターに順調な回復ぶりをみせた。

 さらに、鹿児島キャンプ中の2月6日に検査を受け、結果次第では完全合流のめどが立ったことも明かし「こういう背番号をもらって開幕から遅れるわけにはいかないので、少しほっとしています。ここから復帰までの期間も大事にして、戻った日からしっかり動けるように体力をつけていきたい」と話した。

 背番号「10」を付けた経験は高校、大学時代の過去2度。藤枝東時代にはチームを全国選手権準優勝へと導くなど輝きを放った。河井は「プロとしてまだまだ足りない部分の方が多い。ただ、そんなことも言っていられない。試合に出てる以上、1日でも早く理想像に近づけるように日々努力していきます」と力を込めた。【前田和哉】