ゴールデンウイーク男の1発で“お得意様”から勝ち点3を奪う。J2札幌は今日6日、アウェー北九州市立本城陸上競技場で北九州と対戦する。2戦ぶり先発復帰が濃厚なMF宮沢裕樹(23)は5日、3月24日福岡戦以来8試合ぶりの得点を誓った。大型連休は過去3発と高い決定力を誇る10番が、クラブ唯一、無敗無失点と相性抜群の相手から得点を奪い、4戦ぶり白星につなげる。

 楽しい連休の最後は宮沢弾で締める。札幌・宮の沢で行われた最終調整では、最後までシュート練習に励み、気持ちを高ぶらせた。ゴールデンウイーク中の札幌は4月28日熊本戦、3日京都戦と連敗中だけに「しっかりここで勝ち点3を取れるよう気を引き締めて臨みたい」と前を向いた。

 一休みしてパワーも回復した。今季は既に2得点1アシストと結果を出してきたが、3日の前節京都戦は先発から外れた。財前監督は今季、宮沢を上里と並びボールを動かせる中盤の軸と期待も、4月17日鳥取戦、21日長崎戦、28日熊本戦の3連戦後、疲労が蓄積。「連戦の疲れがあったので。少し休みが必要というメディカル部門からの要求があった。もう大丈夫だろう」と説明した。

 ゴールデンウイークからエンジンがかかる男だ。過去14得点中3月が2点、4月は1点と小刻みながら、大型連休に入る5月は計4発と一気に固め打ちに入る。自身今季5月初戦に向け「とにかく得点を意識したプレーをしたい」と、11年5月4日草津戦以来の連休弾を誓った。

 “お得意様”から勝ち点を積み上げる。過去2戦以上対戦して無敗のJクラブは北九州と富山しかない。勝率は7割5分。しかも唯一の無失点と、相性がいいだけに、プレーオフ圏との差を縮めるには、ここを落とすわけにはいかない。「踏ん張って1勝挙げれば、上に食いついていける」と意気込んだ。

 年男の今季はサイドハーフ、トップ下、ボランチ、サイドバックとフル回転してきた。「どのポジションで出ても、チームの役割をまっとうしたい」。状況に応じて姿を変える万能MFの1発で、5月初勝利を呼び込む。【永野高輔】

 ◆宮沢とゴールデンウイーク

 09年4月29日愛媛戦(札幌ドーム)で先制点を挙げ、3-2勝利に貢献すると、同5月5日栃木戦(同)でも先制ゴールを挙げ、ホーム2連勝に貢献。昇格した11年には、5月4日草津戦(同)で終了間際に決勝ゴールを決め、同年初勝利を呼び込んだ。月別得点でも5月は4得点と、8月に並んで最も多い。