<J1:清水2-0仙台>◇第13節◇25日◇アイスタ

 清水が仙台を下した。FW高木俊幸(22)が、バースデー弾となる待望の今季1号を決めて勝利の立役者となった。

 1点リードの後半34分からピッチに立つと、同42分だった。カウンターからDFイ・キジェ(21)のスルーパスに抜け出し、相手GKと1対1を迎えた。「開いているのが見えた」と、冷静に股を抜いてゴールへ。パワープレーで反撃に出る仙台に引導を渡した。

 開幕から13試合目。中断前最後の試合でようやく生まれた今季1号。ヒーローインタビューでは「お待たせしました!!」と大声援に応えた。さらに、この日迎えた22歳の誕生日を自ら祝うゴール。「今日決めたということは、自分が何か持っているとしか言いようがない」と笑った。

 スタンドから見守ったFW大前元紀(23=ドイツ・デュッセルドルフ)も「冷静で良い得点だった」と絶賛。昨季ホットラインを形成した“相方”の前で、エースのFWバレー(31)不在というチームの窮地を救ってみせた。

 試合後、高木俊は「1点目を取れたことは大きい。中断しちゃうのが惜しい…」と嘆いた。それでも、MF石毛秀樹(18)ら若手が用意したバースデーパーティーに向かう表情は、中断明けの爆発を予感させた。【前田和哉】