<J2:山形1-2京都>◇第16節◇26日◇NDスタ

 J2山形は後半残り3分から京都に逆転を許し、ホーム2連敗。12位に後退した。序盤から相手の早いパス回しにも対応して前半終了間際に先制点を奪ったが、後半残り20分すぎから運動量が激減。気温25度を越える暑さの中で、体力的な不安が露呈した。

 足が完全に止まっていても、すでに交代枠はなかった。気温25・9度の暑さの中で前半から飛ばしたとはいえ、後半23分からわずか9分間で3枠を使い切るほど消耗が早かった。対照的に、京都は戦術的な交代で途中出場した選手2人が同点ゴールと逆転アシスト。奥野僚右監督(44)は「意図する(交代枠を使う)より前に疲労が出ている。気候に対する順応ができていない」と今後へ課題を口にした。

 運動量が落ちたのは、後半23分にMF山崎がベンチに退いてからだった。前半から京都のパスワークを封鎖できていたのは、山崎が最初に相手へアタックし続けていたからこそ。守備のスイッチがなくなったことで武器を発揮され、一気に押し込まれた。右太もも肉離れから復帰3戦目で、恥骨にも不安を抱えながら戦う大黒柱は「きついと思うけど、ボールにガッといったり頑張る選手がいなかった」と唇をかんだ。

 今季ホームでの3敗は、すべて晴天で気温の高いデーゲーム。得点はこの日のFW中島の先制ゴールだけで、まったく結果が出ていない。指揮官は「もっとタフなチーム、選手づくりを目指すことを、あらためて決意した」と言った。昨季も失速した夏場を乗り切らなければ、J1昇格は見えてこない。【鹿野雄太】