浦和のペトロビッチ監督(55)が23日、FW原口元気(22)に精神的な鍛錬を求めた。試合前日会見で「原口のことは質問しなくていいのか?」と、切り出した。東アジア杯の韓国戦を振り返ると「ロスタイムの原口のドリブルが決勝点を導いたが、90分ほとんどボールコンタクトがなかった。ヒーローのようになったが、プレーは良くなかった。良くないものは良くないと言った」と話し、より厳しい評価が、原口の成長につながると指摘した。

 さらに、メディアに対しては「前節の後『前半で交代した原口が仲間を鼓舞した』という記事があった。それは普通のこと。なぜ原口だけが対象になるのか」と、原口の言動を特別視する傾向を批判。

 ペトロビッチ監督は、そうした周囲の空気に、まだ原口は流されかねないことを気に掛けている。「選手にとって私は父のような存在」が持論であり、「父ならば悪いものは悪いと言う。これまでそれを指導していれば、もっと成長した姿があったと思う。愛情を持ってサポートしたい」と言った。