<J1:清水1-2柏>◇第34節◇7日◇アイスタ

 清水は柏に逆転負けを喫し、今季最終節を白星で飾ることはできなかった。これで最終節は、08年の勝利を最後に5年連続で勝っていない。今季第13節仙台戦から続いていたホーム不敗記録も9試合でストップした。アフシン・ゴトビ監督(49)は「サポーターに勝利を届けられずにがっかりしている」。場内を回る選手にも笑顔は少なかった。

 同点で迎えた後半27分。FWラドンチッチ(30)が2枚目の警告を受けて退場すると、歯車は狂っていった。同38分にゴール前のこぼれ球を豪快に決められて、勝ち越しを許す。今季最後のホームゲームに駆けつけた1万人を超えるサポーターに勝利を-。選手は最後までゴールを目指したが、あと1歩のところで精彩を欠いた。今季6点目となる先制点が空砲に終わったFW高木俊幸(22)は「個人的に点を取れて終われたことは良かった。でも、チームが勝たなければ何も意味がない。悔いが残る試合だった」と悔やんだ。

 それでも、4戦勝ち無しの最悪なスタートから一変。ラスト12試合は、8勝4敗と安定した戦いぶりを演じた。順位こそ昨年と変わらない9位に終わったが、ゴトビ監督は「選手の成長を誇りに思う」と手応えを口にする。高木俊も「序盤に勝ち点を取れていればもっと順位は上にいけた。来年はスタートダッシュができるように、良い準備をしていきたい」と、来季に向けて視線を上げた。【前田和哉】