指揮官の信頼は今年も揺るぎなかった。清水のMF杉山浩太(29)が3日、今季も主将を務めることが決まった。鹿児島キャンプ2日目のこの日、アフシン・ゴトビ監督(49)は報道陣に「今季の主将は?」と問われると「浩太はスタッフや選手からもリスペクトされている。疑問の余地はない」と指名した。

 杉山は一昨年、MF小野伸二(34=現ウエスタンシドニー)の移籍をきっかけにゲーム主将を務めた。昨季はエスパルス初の“生え抜き主将”に就任。この日、クラブからも2年連続の就任が正式発表され「光栄です。ただ、責任は重大だし、去年と同じではダメだとも思う。どう見られるかは自分が決めることではないけど、引き続きできることを精いっぱいやっていきたい」と決意を表明した。現在は29日のJ2東京V戦で痛めた腰の影響で別メニュー中だが、近日中には完全合流する見込みだ。

 今季チームには、スロベニア代表のFWノバコビッチ(34)やMF高木善朗(21)など期待の新戦力が加わった。杉山は「いい意味で個性も強い。選手層も厚くなったし、全員がライバル、チームメートとして助け合って1試合1試合やっていきたい」と力を込めた。悲願のリーグ制覇へ-。強い使命感を胸に、今年も「ヤングエスパルス」のかじを取る。【前田和哉】