J2磐田は20日、磐田市内で練習を行った。DF伊野波雅彦(28)が体調不良で欠席し、2年目のMF田中裕人(23)が主力組のセンターバックに大抜てきされた。しかし、自身のオウンゴールなど4失点し、シャムスカ監督(48)の新体制でほろ苦い主力組デビューとなった。田中は「チャンスをもらえたのに、自分が入って悪くなってしてしまった。でも、主力組と同じチームで初めてやって、個々の動きが分かったし。いい経験になった」と前を向いた。

 本職はボランチだ。1対1の強さが評価され、ルーキーイヤーの昨季はリーグ7試合に出場した。2年目の今年は、センターバックとしての起用が続くが「ラインコントロールなど細かい部分は違うけど、ボランチに似ている。センターバックをやっていて、前(ボランチ)がどう動いてほしいか分かって勉強になっている」と話す。

 G大阪ユース時代の仲間が高校卒業と同時にプロ入りする中、自身は関大を経てプロの世界に入った。悔しい思いを肥やしに変える姿勢は変わらない。「1人だけラインが下がってたりして、自分のミスが目に見えて分かった。そう簡単には次はないけど、もう1回チャンスが来たらチャレンジしたい」と巻き返しを誓った。【岩田千代巳】