仙台MFハモン・ロペス(24)が3日、富士大との練習試合(45分×2本)で実戦初ゴールを決めるなど合計7-0の勝利に導いた。右MFで先発すると、力強いドリブルからシュートを連発。FWに移った2本目の6分、右サイドを突破した2種登録のMF茂木のパスを得意の左足で蹴りこんだ。75分間の出場で来日初得点を決めた新助っ人は「大学生相手の練習試合だけど、ゴールできたのはうれしい」と喜んだ。

 公式戦に出場できない鬱憤(うっぷん)を晴らしたかった。加入から1カ月以上が経過したが、情勢が不安定なウクライナの前所属クラブから移籍証明書が届かず、Jへの選手登録が完了していない。「自分には何もできないので本当につらい。練習から全力で準備をするだけです」。もどかしい思いは内に秘め、出番が来る日を待っている。

 7月29日に加入したばかりのDF村上も強烈にアピールした。右サイドバックで57分間出場し、1本目の31分に右クロスから武藤の得点を演出。44分にもスルーパスを武藤につなぎ、鈴木のゴールを呼び込んだ。的確な攻撃参加で2点に絡んだ33歳は「自分のスタイルは曲げず、競争の中で選択肢に入りたい」。夏に加わった戦力が、伸び悩む仙台に新たな風を吹き込んでくれそうだ。【鹿野雄太】