<J1:神戸2-1仙台>◇第21節◇23日◇ノエスタ

 仙台はアウェーで神戸に逆転負けし、5月以来の連勝を逃した。前半36分、MF野沢拓也(33)のCKをDF鎌田次郎(29)が頭で合わせて2試合連続ゴール。野沢の移籍後初アシストで先制したが、後半7分に追いつかれ、22分にセットプレーから逆転を許した。

 6試合ぶりの勝利をつかんだ前節清水戦に続き、先制点を呼んだのは野沢だった。前半36分に得た左CKを、ニアサイドに飛び込んだ鎌田の頭にピンポイントで合わせた。加入直後から「セットプレーは仙台の強みでもあるし、自信を持ってる部分。先頭に立ってやっていく」と語っていた男が、正確無比な右足で移籍後初アシストを決めた。

 加入から3週間で、早くも周囲との呼吸はピッタリだ。前線で1トップの武藤と1・5列目の野沢が自由に動き回り、両サイドのMF太田と梁がサポートに走る。背番号8がボールを持った瞬間にスイッチが入り、次々に躍動感ある攻撃を繰り出した。序盤から相手を押し込み、アウェーで4試合ぶりの得点。リーグ戦では11年12月から4連勝中で、5月のホーム戦でも0-2から逆転勝ちした「お得意さま」から主導権を握った。

 2試合連続で同じ11人で臨んだのは今季2度目。渡辺監督就任後は初めてだった。前半こそ勢いを見せつけたが、後半7分にピッチ中央付近からのスルーパス1本で抜け出され同点。22分にはCKでのマークが甘くなったところを突かれて逆転を許した。野沢の加入で攻撃力はアップしたが、最近5試合で9失点と守備が不安定な状態が続いている。5月以来の連勝を逃し、渡辺監督は「1-0で前半を折り返せたので、勝ち点3を取って帰りたかった。リスタートで(逆転ゴールを)やられてはいけなかった」と悔やんだ。