清水は9月30日、次節C大阪戦(10月5日午後2時、アイスタ)に向けて練習を再開した。残留争いの渦中にあるチームとの直接対決を前に、選手は練習後に決起集会を開催。残留への思いを、全員で再確認した。また、これまで部分合流だったMF杉山浩太(29)らもこの日から完全合流。「できることはある」と、主将として声でチームを鼓舞。一丸で正念場を乗り切る。

 勝つために、できることはすべてやる-。前節大宮戦では、残留争いを演じる相手との直接対決に1-2で惜敗。順位はついにJ2降格圏の17位まで転落し、状況はより一層厳しくなった。さらに、次節で14位C大阪戦に敗れるようなことがあれば、残留の2文字はさらに遠のく。選手もこの“大一番”の重みをしっかり受けとめていた。

 MF本田拓也(29)は「大宮戦に負けたことで精神的なショックも大きかった。残り8試合しかない。ここでもう1度、向かう方向を1つにしないといけない。危機感を持って、できることはやっていかないと」と、練習後に決起集会を開催。残り8試合での至上命令となる「残留」に向け、選手全員がもう1度気持ちを1つにした。

 さらに、この日の練習では部分合流だったMF杉山主将、FW長沢駿(26)が対人プレーを解禁。完全復帰に向けて最終段階に入った。現時点で試合出場は厳しい状況だが、杉山は「できることはある」。ミニゲームでは最後方から声を張り上げ、主将としてチームを鼓舞し続けた。

 もっとも13位甲府までの勝ち点差はわずか3と、残留争いから抜け出すこともまだ十分可能だ。杉山は「結果を出すために、この状況から逃げずに全員で考えていくしかない」とキッパリ。残り4日。状況を好転させる1勝をつかむために、チーム一丸で最善の準備を進めていく。【前田和哉】