草食ってでも点を取る!

 得点に飢えたストライカー浦和FW李忠成(28)が悲壮な決意を示した。11年1月のアジア杯で見せた、華麗なボレーシュートとは一転「芝生を食ってでもゴールを決める」と草食ならぬ肉食宣言した。相手に倒され、ピッチにはいつくばってでも、体のどこに当ててでも点を取る。「泥臭くてもなんでも、形は関係なく」と一層ギラつかせた。

 前節の仙台戦は1アシストも、今季は5ゴール。決して満足できるものではなく、9月13日以来得点から遠ざかればFWの血が騒ぐのは当然だ。ましてや前節の敗戦でG大阪とは勝ち点4差。「勝たないとだめ。連敗は許されないし、ドローでもきつい」と下位の甲府戦へ引き締め直した。一方で、1度も優勝という言葉は口にしなかった。自分を追い込むための決意で、優勝へチームを焦らせる意図はない。「相手はフォーメーションも一緒。1対1で負けたくない」。あいにくの雨予報だが、ひときわ熱い思いをたぎらせた。