J2札幌のFW都倉賢(28)が今季、背番号9となることが13日、分かった。昨季は39だったが、9を付けていたFW横野がJ3福島に完全移籍。空いた9番を、昨季チーム最多14ゴールを挙げたストライカーが引き継ぐことになった。

 97年はバルデス、00年はエメルソンと、クラブ史に残る活躍をした点取り屋の番号を、イケメンFWが継承する。昨季の活躍もありクラブも、ふさわしいと判断。都倉自身にとっては12、13年と神戸で背負って以来で「どのチームでもエースストライカーの番号。すごくうれしいし、そういう選手になりたい」と意気込んだ。

 10年から3シーズンは、J最多157得点の記録を持つ、元日本代表FWの中山雅史氏(日刊スポーツ評論家)が付けた番号でもある。同氏には「札幌の9番を付けることになりました」と、電話で報告。中山氏からは「オレは札幌で活躍できなかったから、コンサドーレの9番を都倉色に染めてほしい」とメッセージをおくられたという。

 「中山さんに応援されて、より一層やってやるぞという気持ちになった」と都倉。今季、バルバリッチ監督はナザリトと都倉を2トップの軸に構想しており、しっかり結果につなげられれば、2年連続爆発のチャンスは十分にある。

 過去、外国人選手はウィルらJ1得点王に輝く選手も出たが、日本人は06年FW石井の9得点が最多。都倉が、中山氏でも達成できなかった、札幌の日本人9番初となる2ケタ弾に挑む。【永野高輔】

 ◆札幌の背番号9

 96年クラブ創設時はチェコ出身のFWパベルが付け16試合5得点。97、98年のFWバルデスはリーグ60試合61得点と量産し、97年は初のJリーグ昇格に貢献した。00年のFWエメルソンは34試合31ゴールでJ2最多得点。01年のFWウィルは26試合24ゴールで、札幌史上唯一のJ1得点王に輝いている。日本人で初めて付けたのは02年途中加入のFW森山。10~12年は元日本代表FW中山が背負い、13、14年はFW横野が付けていた。