ドルトムントの日本代表MF香川真司(26)が、今季リーグ戦2試合目で初ゴールをマークした。アウェーのインゴルシュタット戦に先発し、後半に勝利を決定づける左足シュートを突き刺した。公式戦としては20日の欧州リーグ最終予選オッド(ノルウェー)戦に続く2戦連発で、チームの開幕2連勝に貢献。独キッカー誌のベスト11にも選ばれた。

 中2日の強行日程にもかかわらず、香川らしいキレのある動きでゴールを奪った。2-0の後半39分。右サイドからのパスを受けると、ドリブルで中央へ切れ込み左足シュート。ボールは目の前の相手選手の股を抜き、ゴール右へ吸い込まれた。試合後には「いいゴールだったので、うれしかった。ああいうのを増やしていきたいなと思います」と胸を張った。

 香川にけん引されたチームは開幕2連勝。第1節ボルシアMG戦に続いて、またしても4-0と圧倒した。独ビルト紙によると、開幕2戦で8-0というスコアはクラブ史上最高スタート。前人未到の4連覇を狙う宿敵Bミュンヘンをも得失点差で上回り、首位に立った。新指揮官トゥヘル監督の評価も、早くもうなぎ上り。香川の得点については「本当にうれしく思っている。あのゴールで彼も報われただろう。彼は後半、非常に勤勉にプレーし、運動量がハンパなかった。良いアクションを起こし、何度も自分の特徴を出していたよ」と話した。

 オッド戦で今季公式戦初ゴールを挙げた香川もどんどん調子を上げている。この日も、得点以外にも周囲とのパス交換から何度も好機をつくった。「疲労もあったと思うし、ピッチも難しかった。試合内容としては納得いってないですけど、勝ちきれたことは良かった」と、中2日の疲労の中、自らのゴールで勝利できたことを喜んだ。

 香川は24日付のキッカー誌から今節のベストイレブンに選ばれた。今季初で、同誌から2・5(最高が1、最低が6)、ビルト紙からも2の高評価を与えられた。今季のブンデスリーガのテーマは「どこがBミュンヘンを止めるのか」。その1番手は間違いなく香川が率いるドルトムントだ。【鈴木智貴通信員】