マンチェスターUのジョゼ・モウリーニョ監督(53)が、クラブの大ファンとして知られる陸上男子100メートルの世界記録保持者ウサイン・ボルト(30)から、采配についてダメ出しされたあげく、試合中の不適切な行為で、サッカー協会(FA)から、2試合のベンチ外の処分を科されることが決まったと英紙ザ・サンが報じた。

 (1)ボルトからのダメ出し

 ボルトは、自身の足跡を描き、自身も主人公として出演する映画「アイ アム ボルト」のプレミア上映が行われるため、28日夜ロンドンに滞在していた。その際、現在、欧州カップ戦出場圏内にも届かない、6位と低迷するマンチェスターUを率いる、モウリーニョ監督の采配について言及。

 「1つのチームで貫き通せ、同じ11人を貫き通せ。彼はいつも全てを変える」

 メンバーを固定しない、モウリーニョ監督の戦い方が、不信を招いていると考えているようだ。

 ボルトは先週、ドルトムントのトレーニングに参加した際に「僕が良い選手であれば、サッカーは、いつも挑戦したいと思っていたことなんだ」と語るなど、サッカーへの並々ならぬ情熱を、これまでも見せてきた。マンチェスターUが、欧州カップ戦出場圏に及ばない、6位と低迷していることが我慢できないようだ。

 (2)FAからの処分 

 ボルトからダメ出しされた28日のウエストハム戦は、ホームで1-1のドローに終わった。同戦でモウリーニョ監督は、MFノーブルにファウルされて倒れたMFポグバが、ダイビングだと判定され、イエローカードを提示されたことに激怒。ピッチサイドでボトルを蹴り飛ばしたため、前半28分にジョナサン・モス審判から退席を求められた。

 モウリーニョ監督は、0-0の引き分けに終わった10月29日のバーンリーとのホーム戦でも、クラッテンバーグ審判への暴言で退席となった。また同18日にアウェーで0-0で引き分けたリバプール戦前に、テイラー審判について「誰かが意図的に審判に圧力をかけている」と発言し、5万ポンドの罰金を科されており、処分は今回で3回目。不服がある場合は、12月1日までに申し立てる必要があるという。