ブンデスリーガのボルフスブルク移籍が正式決定した神戸FW大久保嘉人(26)が4日、関西空港発の航空機でドイツへ出発した。5日にメディカルチェックを受け、6日に正式契約の予定。05~06年に所属したスペイン1部マジョルカ以来2度目の欧州だが、今回が最後の挑戦と断言した。

 「神戸にいれば試合にも出られるし、安パイだったと思う。今回行かなければ、もう(海外移籍は)行かなかった。今の自分を最後に試してみたい。あえて難しい道を選ぼうと思った。W杯に出るだけじゃなく、W杯で勝ちたい」。世界で勝つため、自分をさらに成長させるために、W杯を翌年に控えたこの時期に再び海外に挑む決断を行った。

 日本代表MF長谷部も所属するボルフスブルクは、UEFA杯決勝トーナメントに進出している。さらにリーグ戦は3位ヘルタ・ベルリンと勝ち点7差で欧州CL出場権も射程圏だ。それでも大久保は「欧州CLもいい経験になるけど、夢や目標ではない」という。リスクを冒してでも海を渡るのはW杯で勝つため。大久保が再び、長い航海に出発した。【益子浩一】

 [2009年1月5日7時50分

 紙面から]ソーシャルブックマーク