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大久保出発、W杯で勝つためブンデス決断

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 ボルフスブルク(ブンデスリーガ)移籍が正式決定した神戸FW大久保嘉人(26)が4日、関西空港発の航空機でドイツへ出発した。05~06年に所属したスペイン1部マジョルカ以来2度目の欧州だが、今回が最後の挑戦と断言。日本代表のエース格に成長するなど成熟期を迎えており「今の自分を最後に試してみたい。あえて難しい道を選ぼうと思った」と決断の理由を明かした。最初で最後のW杯と位置づける10年南アフリカ大会で世界に勝つため、大久保が再び海を渡った。

 大久保はあえて、いばらの道を歩むことを選んだ。早朝から関西空港内の会議室で行われた会見には、テレビカメラ4台、約50人の報道陣が集まった。その前で大久保は、はっきりとした口調で移籍を決断した理由を明かした。

 大久保 神戸にいれば試合にも出られるし、安パイだったと思う。でも、こういう形で海外から(オファーが)来ることは、もうない。今回行かなければ、もう(海外移籍は)行かなかった。今の自分を最後に試してみたい。あえて難しい道を選ぼうと思った。

 ボルフスブルクから正式オファーが届いたのは昨年11月初旬。商業的な要素はなく、何年も大久保の調査を続けてきたマガト監督から求められてのオファーだった。それでも周囲からは「海外で失敗すればW杯はない」と言わた。

 その際、大久保の脳裏をよぎったのは日本が惨敗した06年W杯ドイツ大会だった。マジョルカ退団が決まり失意の帰国。大阪のホテルの一室で見た映像が忘れられなかった。「W杯に出るだけじゃなく、W杯で勝ちたい」。日本でプレーを続ける方が、W杯出場には確実に近道だろう。だが世界で勝つため、自分をさらに成長させるために、W杯を翌年に控えたこの時期に再び海外に挑む決断をした。

 10年W杯は28歳で迎える。「W杯後に行けと言われたけど、W杯が終わってから行く気はなかった」。選手としての晩年に再挑戦しても意味がない。あくまでも成熟期の今、力を試したかった。ボルフスブルクはUEFA杯決勝トーナメントに進出している。さらにリーグ戦は3位ヘルタ・ベルリンと勝ち点7差で欧州CL出場権も射程圏だ。それでも「欧州CLもいい経験になるけど、夢や目標ではない」という。リスクを冒してでも海を渡るのはW杯で勝つため―。大久保が再び、長い航海に出発した。【益子浩一】

 [2009年1月5日10時50分 紙面から]


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