【カターニャ(イタリア)2日=猪野真美子通信員】カターニャFW森本貴幸(20)が右ひざ側副靭(じん)帯を負傷し、全治2週間と診断された。1日のパレルモ戦の前半16分に、相手選手から悪質なタックルを受けて負傷。痛みをこらえて前半終了までピッチに立ち続け、同37分にゴールを奪っていた。今回の負傷により、8日シエナ戦(ホーム)、15日ウディネーゼ戦(アウェー)の欠場が決定。2連勝中のチームにとっても、森本不在は大きな痛手となりそうだ。

 「名誉の負傷」から一夜明け、森本が右ひざ側副靭帯の損傷で全治2週間と診断された。ロモナコGMは「波に乗っているところ残念で仕方ない。しかし、思っていたよりも軽傷だったので幸いだった。森本は試合では歯を食いしばり、よく頑張った」との声明を発表した。

 意地と意地がぶつかり合ったシチリアダービー。93年以降、16年間も勝っていなかったアウェーで、森本は1得点1アシスト含む3点に絡んだ。4-0という一方的な展開に、怒ったパレルモサポーターは試合後にスタジアムの正面玄関に殺到。森本の与えた衝撃の大きさを物語っていた。

 昨年12月21日のローマ戦での2得点を皮切りに、直近リーグ10試合で4得点。レギュラーの地位を固めた矢先のアクシデントだ。ロモナコGMは「マスカラ、ビアジャンティ、森本は代表に値するプレーを見せていた」ともコメント。今回の負傷で、リーグ戦の2試合に終わらず、28日のW杯予選バーレーン戦での日本代表入りも難しくなった。

 [2009年3月3日8時53分

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