<ブンデスリーガ:ドルトムント3-1シャルケ>◇19日(日本時間20日)◇ゲルゼンキルヘン

 【ゲルゼンキルヘン(ドイツ)=中野吉之伴通信員】ドルトムントの日本代表MF香川真司(21)が、またドイツを驚かせた。シャルケとの「ルールダービー」に先発し、リーグ戦2戦連続弾となる2ゴールをマーク。アウェーでの勝利に貢献し、チームを3連勝へ導いた。クロップ監督は「忘れられることはないだろう」と、香川の活躍を「伝説」にノミネートした。

 これ以上の賛辞はなかった。ドルトムントのクロップ監督は興奮気味に振り返った。「香川はわずかな時間でパスの集まる選手になった。ドイツ最大のダービーで得点し、ドルトムントで忘れられることはまずないだろう」。ともにライン川下流の重工業地域を本拠地とするライバル同士のダービーマッチ。ドイツにわたったばかりの21歳の若者が「伝説」をつくった。

 前半20分、相手DF2人の間をドリブルですり抜ける。左足を振り抜く。DFに当たったボールはそのままゴールネットへ吸い込まれた。次は後半13分。MFクバの右クロスに走り込む。左足をぐっと伸ばす。鮮やかに追加点を奪った。

 香川

 シャルケとのダービーでゴールを決めることができて気持ちよかった。試合後のチームメートの表情は本当に素晴らしいものだった。このような大事な試合で自分のプレーを披露することができたのはもちろん誇り。

 「家も決まったし、これでドイツ語を覚えていけば、もっと充実した生活が出来ると思う」と香川。続けて「明日まではまだ今日の余韻を楽しんでいてもいいけど、水曜日には次の試合がある。今の流れを継続させていきたい」と、気を引き締めることも忘れなかった。

 [2010年9月21日9時41分

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