<欧州CL:マンチェスターU1-0ブルサルスポル>◇C組◇20日◇マンチェスター

 

 FWウェイン・ルーニー(24)の退団騒動に揺れるマンチェスターUが、ブルサスポル(トルコ)を1-0と破り、C組の首位に浮上した。ただし、ゲームを一方的に支配しながら、得点はMFナニの1点だけ。ルーニー欠場が響く結果となり、試合後の質問もルーニーに集中。ファーガソン監督は「一晩中話をするつもりはない」と憤り、クラブの方針を早急に発表すると明かした。

 監督キャリア2000試合目を白星で飾ったファーガソン監督に、晴れやかな笑顔はなかった。テレビインタビューに「ファンのためにも重要な1勝だった」と答えた時こそ表情を緩ませたが、ルーニーの去就に話題が向けられると表情を一変させた。

 「一晩中ルーニーについて話すつもりはない。もう終わりにしてくれ。私は試合に集中したい。それが嫌ならもうやめだ」とイライラを爆発。それでも「ルーニーを飼い殺しにするつもりですか?」と突っ込んだ記者に対し、「お前の想像力はどんなにすごいんだ?」とブチ切れた。

 試合前、ルーニーが「新契約にサインできないとクラブに伝えた」と自ら表明。もはや退団は避けられない状況となっただけに、無理もなかった。ボール支配率60%超、シュート数も11対3と圧倒した試合も、左足首負傷のルーニー不在がたたり、1-0の薄氷の勝利だった。

 ファーガソン監督

 ギルCEO(経営最高責任者)は、この件についてオーナー陣と話し合っている。退屈な長話に発展させたくないので、なるべく迅速に対応して解決したい。21日中にはクラブの方針を発表できるだろう。

 ルーニー退団となれば、今後どういう形でゴールを量産するのか。ファーガソン監督の次の一手を、英国中がかたずをのんで見守っている。(春日洋平通信員)

 [2010年10月22日8時36分

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