ドイツ1部ドルトムントの日本代表MF香川真司(22)が20日、日本に帰国した。関西空港で取材に応じ、来季もドルトムントでプレーすることを明言。念願だった欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場も決まり「自分たちのサッカーをすればやれる」と自信をのぞかせた。今季はケガで後半戦を棒に振ったが、来季はフルシーズンの活躍が目標。欧州CLで存在をアピールし、さらなるビッグクラブへの移籍を目指す。

 香川が1年前よりも少し大人びた顔で日本の地に舞い戻った。「本当にすごくいい経験ができた。ドルトムントで半年間、試合に出て結果を残せたのは自信になった」と、胸を張った。

 来季については「基本的には自分はそこで考えている」と話し、改めてドルトムントでプレーすることを明言。1月のアジア杯準決勝韓国戦で右足小指付け根を骨折したこともあり「ケガというつらい経験もした。来シーズンは1年間フルで戦えるように頑張りたい」と、活躍を誓った。

 来季最大の目標は欧州CLで頂点に立つことだ。「やっぱりあの舞台はすごい特別だし、レベルが高いと感じた。挑戦するのが楽しみ。自分自身に結果を求めて頑張りたい」。ブンデスリーガでも欧州リーグでも「自分たちのサッカーをすればやれるという自信はある」と、うなずいた。

 チームメートのトルコ代表MFシャヒンがRマドリードに移籍したことも大きな刺激になった。「自分もレベルの高いところでやりたい。若い選手がビッグクラブから注目されている環境でプレーできるというのは本当に幸せ。夢がある」。CLで活躍すれば、さらなるビッグクラブへの移籍にもつながる。

 日本滞在中には、東日本大震災の被災地である宮城県にも足を運ぶ予定だ。中学時代からFCみやぎバルセロナでプレー。お世話になった宮城の人たちに恩返しをしたい。「被災地の方が元気が出るように、子供たちに何かやりたい。子供たちには夢がある。そういう刺激を与えられれば」と、胸の内を明かした。

 ドイツに戻るのはチームが始動する6月後半。目指すは、18試合で8得点を挙げた今季以上の活躍。成長を遂げた22歳は、つかの間のオフを過ごし、新たな気持ちで世界最高峰の戦いに挑む。【福岡吉央】