大会最多14度の優勝を誇るレアル・マドリード(スペイン)が敵地でバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と2-2で引き分けた。前半24分にビニシウスが先制し、後半8、12分と立て続けに失点するが、1-2の後半38分に再びビニシウスがPKを決めて追いついた。第2戦は5月8日に行われる。

序盤はホームのBミュンヘンのペースだった。開始1分にいきなり決定機。ケーンのワンタッチパスに左サイドから抜け出したサネが左足でシュートを放ったが、これはGKルニンにセーブされた。6分にもケーンがペナルティーエリア内から左足でシュート。これもGKルニンの正面だった。さらに9分にもケーンはセンターサークル内から右足で超ロングシュートを狙ったが、枠を外れた。

すると前半24分、一瞬の隙を突いてRマドリードが先制する。クロースの絶妙なスルーパスに抜け出したビニシウスが右足ワンタッチで流し込んだ。準々決勝のアーセナル戦でCL最多58度目の無失点を記録したGKノイアーも防げなかった。ブラジル代表FWは今大会4点目。クロースの4人の間を通すスルーパスは秀逸だった。

Bミュンヘンは加入1季目で自身初となる主要タイトル獲得を目指すケーンが42分に絶好の位置から右足で直接FKを狙うが、強烈なシュートはゴール左に外れ、Rマドリードが1点リードで前半を折り返した。

後半立ち上がりからはRマドリードが勢いを増す。6分、ロドリゴが中央から切り崩し、最後はベリンガムの左への横パスに攻め上がったクロースが右足ダイレクトシュート。これはGKのノイアーが好セーブを見せた。

だが、その2分後にBミュンヘンが追いつく。後半8分。右サイドで受けたサネがドリブルで一気に加速し、ペナルティーエリア内に切れ込んで左足を一閃(いっせん)。強烈なシュートでニアサイドを打ち抜いた。サネは今大会2点目。公式戦では昨年10月28日のリーグ、ダルムシュタット戦以来のゴールとなった。

さらに12分、ムシアラが左からドリブルでエリア内に侵入。ルーカス・バスケスに足を掛けられてPKを獲得した。21歳のアタッカーはガッツポーズ。これをケーンが右足で落ち着いて仕留めて2-1と逆転に成功した。ケーンは今大会8点目。得点ランキングでパリ・サンジェルマンのエムバペと並んだ。今季の公式戦は43戦43発となった。

追いつきたいRマドリードは後半30分過ぎにベリンガムとクロースに代えてモドリッチとブラヒム・ディアスを投入。34分、キャプテンマークを引き継いだモドリッチの縦パスに抜け出したビニシウスが抜け出して左足でシュートを放つが、これはGKノイアーがストップした。

さらにRマドリードはロドリゴがエリア内でドリブルを仕掛け、これを韓国代表DFキム・ミンジェが倒してPK。後半38分、ビニシウスがほぼ真ん中に蹴り込んで2-2と同点に追い付いた。