<セリエA:ボローニャ1-3インテルミラノ>◇24日◇ボローニャ

 DF長友佑都(25)が所属するインテルミラノは、アウェーでボローニャを下し、今季公式戦6試合目(リーグ戦4試合目)で初勝利を飾った。長友は右サイドバックでフル出場。20日にノバラに敗れ、ガスペリーニ監督を解任。21日に就任したラニエリ監督は初采配だったが、わずかな時間でチームを修正した。

 長友に笑顔が戻った。後半42分、FKを頭で合わせ、試合を決定づける3点目を決めたDFルシオに駆け寄ると、肩を抱いて祝福した。公式戦未勝利で苦しい戦いを続けてきたが、ようやくトンネルを抜けた。

 この日も苦しかった。前半39分に先制したが、後半21分に追いつかれる嫌な展開。長友は相手MFコネのマークに追われ、得意の攻め上がりは控えめになった。それでも、コネから相手のエースFWディバイオへのパスを寸断し、決定機を何度も防いだ。イタリア紙ラ・レプッブリカはチームで2番目の6点をつけ「コネと戦ったが、息切れすることはなかった」とした。

 試合後のマッサージに時間がかかってコメントを残さなかった長友だが、就任初戦で白星を挙げたラニエリ新監督の信頼は深めた。ハーフタイムに中に切り込む動きを抑えるように言われたが、同監督は「彼は指示をきちんと守って、プレーしていた」と評価した。

 各紙の評価は攻撃面での貢献の物足りなさを指摘したが、ガゼッタ・デロ・スポルト紙が比較の相手に故障離脱中のDFマイコンを挙げたように、要求レベルが上がったせいもある。チーム不振の中で自分のプレーを見せ、引っ張った。【波平千種通信員】