<セリエA:インテルミラノ2-1フィオレンティナ>◇26日◇ミラノ

 第5節の1試合が行われ、日本代表DF長友佑都(27)の所属するインテルミラノがホームでフィオレンティナを下し、2位に浮上した。今季無敗同士の対決でフィオレンティナに先制を許したが、後半27、38分にゴールを奪って逆転勝ち。長友は左MFでフル出場し、2点目の起点になるなど勝利に貢献した。

 珍しく長友がキレた。0-1で迎えた後半25分。相手選手を倒して反則を取られた長友が、血相を変えて審判に抗議。イエローカードを出された。4戦無敗同士の対決。絶対に負けられない気持ちが、長友を突き動かした。その2分後、CKからカンビアッソが同点弾。さらに後半38分、長友が起点となってジョナサンの勝ち越しゴールが生まれた。

 「ボクは基本的には冷静なんだけど、今日はあまりにも勝ちたい気持ちが強かった。今日はボクたちの魂の入った試合が見せられた」。試合後、長友は胸を張った。昨季の低迷がウソのような快進撃。好調フィオレンティナを破り、首位ローマと勝ち点2差の2位に浮上した。

 マッツァーリ監督の下、再建を図るチームの中、長友は5戦連続フル出場した。伊紙の評価は5・5~6・0点と高くはなかったが、豊富な運動量で勝利に貢献。開始1分のオープニングシュートを始め、放ったシュートは3本。守備に追われた昨季と違い、常に攻撃に顔を出している。終盤には右MFも務めるなど、監督の信頼も厚い。「今日は3本シュートを打ったが1本は決めたかった」と、今季の長友はゴールにも貪欲だ。(波平千種通信員)