退任したブラジル代表スコラリ監督の後任に、10年W杯南ア大会でブラジルを率いた元同国代表MFドゥンガ氏(50)の復帰が有力となっていることが分かった。ブラジル連盟のテクニカルディレクターに就任したジルマール氏とドゥンガ氏は、GKと主将としてともに94年W杯米国大会を制した仲。現在も関係は良好で、就任へ向けた交渉が行われているという。

 ただ、ドゥンガ氏が監督復帰となれば、さまざまな方面で波紋を呼ぶ可能性が高い。06年に指導歴なしで母国の監督に就任したドゥンガ氏は、代表監督として通算60試合で42勝12分け6敗。まずまずの成績を残したが、10年W杯では準々決勝オランダ戦で敗退し、サポーターから大ブーイングを浴びた。また険悪な雰囲気の試合後インタビューや、非公開練習などでメディアの受けも良くない。

 ドゥンガ氏はW杯南ア大会後、カタールのクラブを指揮。13年はインテルナシオナルの監督としてリオグランデ・ド・スル州選手権こそ制したが、ブラジル1部では成績不振でシーズン途中で解任されていた。(エリーザ大塚通信員)