ACミランのフィリッポ・インザギ新監督(40)が日本代表FW本田圭佑(28)の“再生”に乗り出す。今季就任した元イタリア代表の点取り屋は本田の能力を評価。「彼の持っている力をうまく表現させることが私の役割だ」と語った。

 現役時代はゴール前で抜群の嗅覚を発揮した指揮官は鼻が利くのか、10番の新たな可能性を引き出そうとしている。初めてともに戦った24日の国際チャンピオンズ杯オリンピアコス戦では3トップの右、ウイング的な位置で途中出場させたが、適性ポジションについてイタリア語で「MEZZALA(メッザーラ)」と表現した。

 直訳すると「真ん中+翼」といった意味。現状の4-3-3システムでは、中盤3枚の左と右に当たる。昨季適応に苦しんだ2列目右や「自分の家」とこだわり抜くトップ下より、少し下がった位置で両者の特性を併せ持つ仕事を求められることになりそうだ。

 CSKAモスクワ時代にボランチでプレーしたこともあるが、ザックジャパンも含め一貫してトップ下にこだわった。世界的に有名な愛称「ピッポ」監督のもと役目を受け入れて新境地を開拓できるか。27日のマンチェスターC戦(米ピッツバーグ)も、各国代表ひしめく激戦区で生き残るための大事な機会となる。【八反誠】