<Vプレミアリーグ女子:デンソーエアリービーズ3-1JTマーヴェラス>◇20日◇大阪市中央体育館

 地元大阪で今季最終週を迎えたJTは、デンソーに1-3で敗れ、通算成績は10勝16敗となった。デンソーは15勝11敗で4強入りを決めた。

 この試合にかける気持ちが、勝敗を分けた。勝てば4強入りを決めるデンソーに対して、入れ替え戦へまわることが決まっているJT。第1セットは一進一退の攻防から、JTがサーブミス、タチアーナ(30)のアタックを止められるなどしてデンソーリードの展開に。4点差をつけられたコート上の選手たちに寺廻太監督(51)が「声を出せ!」と一喝。そのゲキに応え位田愛(21)、谷口雅美(32)が得点を決めたが、追いつくことができずに第1セットを落としてしまった。

 第2セットは、まるで別のチームをみているかのようだった。竹下佳江(31)の積極的なトス回しで西山由樹(22)、位田が得点を重ねる。選手同士も声をかけあい、中盤には宝来真紀子(30)タチアーナなどがデンソーの強打をことごとくブロック。7連続得点をあげ、25-9と一方的な展開で今季デンソーから初セットを奪った。

 勢いに乗ったJTは第3セット序盤に5点をリード。流れを完全につかんだかに見えたが、ミスから連続失点。寺廻監督が「ちょっとしたきっかけで流れを相手に渡してしまった」と悔やんだように、23-25と接戦で落としてしまった。

 第4セットはリードされる展開から一時は追いつく粘りを見せたJT。しかし、タチアーナ、位田のアタックを止められて力尽きた。

 「入れ替え戦や来年につながる内容の戦いをしよう。首位の東レ、2位のNECに勝ち越しているチームなんだから、弱くはない」と武田祐二部長(44)は選手たちを送り出した。負けはしたが、内容は決して悪くはなかった。しかし「相手のモチベーションが高かった」(寺廻監督)というようにセミファイナル進出がかかるデンソーの気迫に、JTの選手たちは押されてしまった。入れ替え戦は4月3日から。「時間はないが、1点をとる集中力をもう1度しっかり持って入れ替え戦臨みたい」と寺廻監督は話した。21日はレギュラーシーズン最終戦。同会場でパイオニアと対戦する。