男子100メートルで日本歴代2位の10秒01を持つ桐生祥秀(19=東洋大)が、全体の1位で12日の決勝に進出した。

 追い風0・5メートルの準決勝3組で10秒30。ラスト30メートルを流して、楽々と通過した。

 桐生は「だんだん試合に慣れてきた。悪くなかった。決勝では伸びるところがあると思うので、修正したい」と話した。

 予選では4組に登場。追い風0・8メートルの条件下で飛び出して、50メートルから流して1着通過。タイムは10秒40だった。「スタート練習をそんなにしていなかったので、慣らした。予選はスタートの感覚を確認したかった。うまくいった。足の違和感もないし、めちゃ楽しいです」と声を弾ませた。

 同予選の前には、同400メートルリレー予選6組で実戦復帰した。東洋大の2走で登場。先頭グループでバトンを受けるとバックストレートを疾走して、トップで3走につないだ。チームは、同組1着で12日の決勝に進出した。5月末の右太もも裏肉離れで離脱して、119日ぶりのレースとなった桐生は「走ってみて、レースはめちゃくちゃ楽しいです。足はなんともなかった。ここから本番の100メートルです」と笑顔で口にしていた。1日3本のレースで、しっかり段階を踏んで調子を上げていた。