<大阪国際女子マラソン>◇27日◇長居陸上競技場発着(42・195キロ)

 福士加代子(30=ワコール)が2時間24分21秒で自己記録を更新し、日本人トップの2位に入った。

 福士の走りを日本陸連幹部は高評価した。尾県専務理事は最後の失速に準備不足を指摘しつつ「名実ともに日本のトップランナーの仲間入りした。世界に近づいた感はある」と話した。酒井強化副委員長も「35キロ以降の落ち込みを抑えスピードとスタミナを維持できれば世界と戦える」。また「マラソン練習をすることで自然とスピードがついてきた」という福士の言葉にも着目し「男女に必要なこと。意識が変わってくれれば」と“福士流”を評価。武冨女子マラソン長距離部長も「ペースメーカーが速ければ(派遣設定記録を)突破できたのでは」と期待した。

 ◆女子マラソンの世界陸上選考

 枠は5人。(1)国内選考レースは昨年8月の北海道、11月の横浜国際、今回の大阪国際、3月の名古屋ウィメンズ。各大会で派遣設定記録(2時間23分59秒以内)をクリアした日本人1位は代表決定。(2)さらに昨年のベルリン、シカゴ、ニューヨークシティー(中止)と今年のボストン、ロンドンの海外大会で派遣設定記録をクリアすれば代表候補となる。(1)(2)で満たない場合は(1)の日本人3位以内から選考。現状では横浜国際、大阪国際ともに日本人トップの2位に入った那須川瑞穂と福士加代子が有力候補になっている。