<全国高校選抜バスケットボール福島県大会:日大東北73-45福島商>◇1日◇郡山総合体育館◇男女決勝

 男子は日大東北が連覇を狙った福島商を下し、4年ぶり2度目のウインター杯出場を決めた。PG小川貴之主将(3年)を中心にバランスのとれた攻撃で、内外から着実に加点。第4クオーター(Q)序盤から一気に突き放し、昨年準決勝で2点差で敗れた相手に雪辱した。女子は福島西が84-63で福島成蹊を退け、10年連続15度目の優勝を決めた。

 昨年のリベンジを果たした日大東北が、全国切符をつかんだ。圧巻は44-34で迎えた最終Qだ。立ち上がり早々、3点シュートを決められたが「お返し」とばかりに、小川主将が3点シュートをカップイン。さらにF深谷優樹(2年)も3点シュートを決めて突き放す。その後は約4分間も無失点に抑え、得点を重ね続けた。

 小川主将は「ラスト(第4Q)中盤で優勝を確信して涙がこぼれそうになりました」と振り返った。準決勝では、新人戦と県総体で連敗していた福島工にも雪辱。小川は「全部借りを返そうと思っていました」と胸を張った。

 県高校総体後、主力3年生1人が引退。小川主将がフォワードからガードにまわるなど、複数ポジションのコンバートで攻守のバランスを整えた。8月には全国区の新潟商と練習試合をこなし、仙台大など大学チームの胸も借りてフィジカルを鍛えてきた。

 就任31年目の斎藤政雄監督(54)は「いけいけドンドンではなく、DF中心にゲームメークできた。全国では高さが足りない。もっとリバウンドを鍛えてベスト8を目標にしたい」と、まずはチーム初の全国1勝を見据えた。【佐々木雄高】