<自転車:ジロ・デ・イタリア>◇第15S◇169キロ◇ブスト・アルシツィオ〜レッコ/ピアン・デイ・レジネッリ◇20日

 スタート18キロから逃げ続けたマッテーオ・ラボッティーニ(24イタリア=ファルネーゼビーニ・セッレイタリア)が、残り1キロで驚異的な追い上げをみせた、ホアキン・ロドリゲス(33、スペイン=カチューシャ)を破ってステージ優勝を果たした。タイムは5時間15分30秒。ロドリゲスが2位、アルベルト・ロサダ(30、スペイン=カチューシャ)が3位だった。

 ラボッティーニが軽快に逃げ続けた。残り17キロでは、落車するアクシデントもあったが、後続との差を大きく詰めさせなかった。残り2キロでも1分以上のリードを保ち、逃げ切りが見えてきた。

 しかし、残り1キロ手前で、ロドリゲスの驚異的なアタックが開始されると、リードは一気に失われていく。残り800メートルでは、2番手を走っていたロサダを抜き去り、500メートルでついに、ラボッティーニは先頭をロドリゲスに譲った。

 ここから、ラボティーニはロドリゲスの後ろにぴったり付いて粘りを見せる。ゴール直前、最後の力を振り絞って、再びロドリゲスをかわして先頭に立ち、そのまま先頭ゴール、ジロ初勝利を両手を突き上げて喜んだ。序盤から逃げ続け、全てのポイントを先頭で通過、ラボッティーニの独壇場となったステージだった。

 追い上げ届かず2位のロドリゲスも、この強烈なアタックで前日失ったマリア・ローザ(総合首位)の1日での奪還に成功した。2位のライダー・ヘシェダル(31、カナダ=ガーミン・バラクーダ)に、30秒のリードを付け返した。