<高校総体:卓球>◇14日◇青森市◇男子シングルス決勝

 卓球男子シングルスで青森山田(青森)・丹羽孝希(2年)が2連覇を達成した。前日優勝の団体でコンビを組んだ町飛鳥(2年)との決勝戦で、序盤2セットを失うも4-2で下し、2冠に輝いた。

 2連覇へのウイニングショットを決めると、丹羽は指を突き上げてNO・1のポーズを決めた。ダブルスでコンビを組む町との決勝は、2セットを連取されて苦戦。しかし「0-2になって開き直れたのがよかった」と、第3セットから反撃に出た。サーブの回転数を上げて相手のレシーブを崩し、一気に4セットを連取した。

 昨年、シングルスで1年生王者となり、地元で迎えた今大会。ダブルス(12日)では町と組んで準優勝。前日(13日)の団体戦に続き、優勝を決めて2年連続の2冠を達成した。来年は史上3人目のシングルス3連覇もかかるが、「来年オリンピックに出たら(日程が重なるので)インターハイには出られない」と、ロンドン五輪を目標に据える。

 現在、世界ランキングは31位。水谷隼(22=明大)、岸川聖也(24=スヴェンソン)に次いで国内では3番目。福原愛(22=ANA)、水谷ら五輪選手を育てた名将・吉田安夫監督(78)からは「国内は勝って当たり前。目標の打倒中国のためには、まだボールが軽いので、下半身強化が課題」と期待されるだけに、厳しい評価だ。

 「さらに上れるように」と、23日に日本を出発して中国オープン(24~28日)に参戦。日本代表に内定している9月のアジア選手権でも、海外選手相手に経験を積む。「中国のシニアの選手には勝ったことがないので、勝ちたいです」と言ってのけた。最後には「1月の日本選手権で活躍して8月のオリンピックに出場したいです」と、力強く五輪出場を誓った。【松屋圭祐】