日本GPトラブルなしへ富士SW準備万端
F1の第16戦日本GPはいよいよ10日、静岡・富士スピードウェイ(SW)で開幕、同SWでは今回こそファンに快適なF1観戦を提供すべく、準備を整えた。30年ぶりの開催となった昨年は、マシンが見えないスタンド、輸送面などレース外で問題が発生。その反省から、今年は役員クラスが参加してシミュレーションを重ね、採算を度外視した対策を施して臨む。
07年の悪夢は繰り返さない。期間中約28万人を集めた昨年は、レース以上に運営トラブルが目立ってしまう失態。富士SWは今回、汚名返上とばかりに対策を施した。そのため決勝の販売チケットは昨年比3万枚減の11万枚に。採算も犠牲にした。
(1)スタンド周り 昨年は一部座席で「マシンが見えない」と苦情があり、指定席代を返還する騒動に。払戻額は計3億5000万円といわれた。今季は視界を確保できるよう座席の角度を変え、社員60人に確認させて「ダメ出し」を募集。スタンドから見えるトイレの位置まで変更するなど、細部にも神経を使った。
(2)輸送 昨年の予選終了後、雨で道が陥没してシャトルバスが不通になり、推定2万人が足止め。決勝でもバスの運行が滞り、深夜まで帰れない観客がいた。そこで、今年4月のフォーミュラ・ニッポン開催時に完全シミュレーション。親会社トヨタから「とにかく実地で繰り返すように」と指示が飛び、役員を含めた約800人が参加し、雨や子連れファンも想定した実地検証を行った。陥没した道路も舗装された。
(3)情報提供 昨年は交通情報などの不足が、ファンの混乱に拍車をかけた。今年は混雑が予想される道をカメラで監視し、信号の長さも変えるよう要請。富士SWの携帯サイトや地元FMを通じ、情報をファンに提供する。場内スピーカーも60台に倍増された。
白熱した好レースと、スムーズな運営が同時にできてこそ「成功」と呼べる。同SWはプライドをかけて、万全の対策を整えた。【森本隆】
[2008年10月10日7時16分 紙面から]
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