イタリアの実業家らが自動車レースの最高峰F1を、同国の首都ローマに招致する運動を始めた。アレマノ市長も応援を約束、2011年開催を目指す。28日付のコリエレ・デラ・セラ紙が伝えた。

 しかし同国では既に北部モンツァでF1が行われており、開催地は1カ国1カ所の原則から、ローマ開催となればモンツァからの撤退は必至。モンツァのマリアニ市長らは「泥棒行為だ」と反発している。

 運動を始めたのはローマを州都とするラツィオ州商工会議所のフラミニ会頭らで、既にF1を主催する国際自動車連盟(FIA)のエクレストン副会長と交渉を開始。開催場所はローマ南部エウル地区を閉鎖、公道をサーキットとして利用することが検討されている。

 エウルは第2次大戦前、ファシスト政権が建設を始めた新興地区で、石畳の道が多い歴史地区と比べて道路の幅も広く舗装もきれいで、レース開催に適している。